年を重ねるということについて。

 

たとえば今日、持参した水筒のふたがどう頑張っても開かず、おずおずと隣の席の先輩男性社員さんに「これ、開けてもらえませんか?」とお願いしてみると、顔を真っ赤にしながら一生懸命開けようとしてくれ、一旦時間をおいて再度挑戦し見事開けてくれたというできごとがありました。それを男性上司にネタとして話したところ、言ってくれたら俺も手伝ったよ、と積極的な若干手柄取られて悔しいみたいな気持ちがにじんでいるような反応が返ってきました。

 

さて、なんでだろうか。

 

もちろん、このお二方が善意のある方だからに過ぎないんですが、「私が若手女子だから」これがたぶん大きく占めてると思います。

 

 

若ぶっておいてもいいかな、なんてちょっと調子乗って過ごしたりもします。実年齢+3歳に見られるような見た目なので、性格が老け気味なのもあって大人っぽいタイプとして生きてきたんですが、仕事になるとお客様の前でとかでは20代女子として扱われるのでそれっぽく振る舞った方が丸く収まる感じがするんです。なのでそんな立場を選択してる、とかおこがましいですがそもそも妹キャラのように振る舞いづらいと感じてました。

 

でも、それが変わってきました。20代女子として扱われるなら、いいとこ取りしちゃえと思えるようになったんです。これまでの苦手意識はなんだったんだろう。年上の方のお話を聞けることが楽しいです。

 

それに気づいてから、話してみたい人からの食事への誘いには気軽に乗るようになったし、自分から話しかけられるようにもなりました。聞かせてもらった話は私の知識になると思えるので、それこそいかにも20代女子らしく(?)「え!知りませんでした!そうなんですか?(きゃぴっ)」みたいな受け答えにも抵抗がなくなり、積極的に話したいタイプの人/誘導すると話してくれる人など人によって様子を見ながら話を引き出したり、相手が話したい話題から少し飛躍した内容についても知りたくなったら意見を求めたりなどして、おしゃべりの場を楽しめるようになりました。

 

もちろん、誘ってもらえても相手を選びますし、いらない・聞きたくないものは聞き流して無意識に排除してます。背中から腰のライン綺麗だわ〜とか、よく見たら可愛いよね〜とか、微妙なセクハラちっくなこと言う人もいますが、あはは〜なにも出ませんよ〜と流しますしそれを半ば楽しんでもいます。聞き役ばっかりもおもしろくないのでこっちの愚痴や悩みを聞いてもらいます。

 

私が知識を身に着けていくことで話の幅が広がれば、話したいと思う相手の幅も広がってくると思います。相手を選ぶときのポイントとして、相手が怖くないかどうかはやっぱり重要なところです。今のところ、同級生や年下で話聞きたい!ってほど喋ってくれるおもしろい人が少なく、年上の方ばかりです。しかも男性。逆に女性は同級生ばかりで先輩後輩とはほぼ機会を持てていません。飛びましたが、その「怖くない」の基準としては、今は元バイト先の先輩/同じ会社の人/協力会社の人など、同じ集団に所属していたり会社というある程度立場をわきまえて接するべきだという社会の枠組みのような、自分を守ってくれる壁があるかどうかで判断しています。その壁がない人とは、、ちょっと怖いです(けど、基本女性の方が怖いです)。今週、居酒屋でのバイト時代のお客さんだった人と食事に行くのですが、こんなこと思うのは相手に失礼ですが若干警戒しています。初めて基準外の方と会います…!怪しくなったら逃げよう。

 

 

 

年齢のおかげだけで食事したい・話したい相手と思ってもらえてるとはあまり考えたくない(仕草だったり立ち振る舞い方だったりをある程度許容してもらえてるからと思いたい)です。少なくとも「話を聞いてほしい、聞かせたい」と聞き役に選んでもらえることがうれしく思います。その波にいつまでぷかぷかしてられるかな、と近頃考え始めました。序盤に書いたような出来事の場面においても同様で、若い女子だし声かけやすいから助けてあげる、という相手の心情に身を任せてちゃいけない、と感じたということです。

 

魅力がなくなれば興味を失われるのも当然、なのだろう。見た目は年とったらある程度衰えるし、考えて行動し続けなきゃ一気に退化していく。

 

でも、友達関係でも同じですもんね。話しててつまんないとかあんまりがんばってなさそうとか、見た目に「?!」と思うところがあれば、気持ちが離れていくし。それはお互いに。認めてもらいたいからがんばるし、相手に物足りなさを感じたら見切りつけられるくらいの余裕を持っていたい。そう思うと、これまで経験したことと重なる部分があるので対処法が見えた気がして、少し気が楽になりました。刺激し合える間柄、相手に依存しすぎない距離感を保てるよう自分を磨かなければと身を引き締めています。見た目も中身も。

 

ますます、今のままじゃいけない、もっとよくしていきたいと痛感したのでした。